住野よると佐野徹夜、二人の作家の陰と陽。
先日、佐野徹夜先生の最新作『さよなら世界の終わり』を買ってきました。
ふと思ったのですが、佐野徹夜先生と『君の膵臓をたべたい』の住野よる先生ってなんだか似てると思いませんか…?
もちろん文章や小説のテーマなど、違うところを挙げだしたらキリが無いのですが…なぜか似ていると感じます。なぜなのか?
というわけで、今回は2人の作家について調べてみました。
2人の作家について
住野よる
「小説家になろう」に投稿していた「君の膵臓をたべたい」が、双葉社から刊行され20015年にデビューしました。
同作は人気作となり、2016年の「本屋大賞」第2位、「ダ・ヴィンチBOOK OF THE YEAR」2位など、様々なランキングにランクインする人気作となりました。
その後も、『また、同じ夢を見ていた』(双葉社、2016)など、小学生、大学生、社会人など様々な人物を主人公に物語を書いています。
『君の膵臓をたべたい』は2017年に実写映画化。2018年には劇場アニメが制作されました。
佐野徹夜
『君は月夜に光り輝く』が第23回電撃小説大賞で大賞に選出され、2017年にメディアワークス文庫よりデビューしました。
デビュー作は人気作となり、2019年に同作が実写映画化しました。
その後もメディアワークス文庫より『この世界にiをこめて』などを発表し、純文学作品としては「透明になれなかった僕たちのために」が文藝に掲載されています。
2人の作家の共通点
デビュー作
『君の膵臓をたべたい』『君は月夜に光り輝く』は、ヒロインが命にかかわる重い病を持っている「難病ヒロインもの」です。
『君の膵臓をたべたい』は膵臓の病。『君は月夜に光り輝く』では、「発光病」という不治の病が描かれます。
君と僕をメインにした青春物語です。
そして、この両作品のイラストを担当されたのが、loundrawさんでした。
loundraw
loundrawさんは、様々な小説の装画を担当しているイラストレーターであり、漫画、小説、アニメの面などでも活動されています。
2人の作家との関係は深く、デビュー作以降装画を担当している作品が多数あります。
画集である『Hello,light.』『夜明け前よりの君へfeaturing 君は月夜に光り輝く』では、両名がそれぞれ文章を寄せています。
そして佐野徹夜先生は、loundrawさんが設立した「FLAT STUDIO」にクリエイターとしても参加しています。
個人的な感想
「なんだか文豪っぽい?」
この二人のTwitterを好んでよく見ているのですが、性格は全くの逆だなと思います。
住野先生は基本的に自分が好きな物について語っていることが多くて、担当さんたちと飲んだりしていることを楽しそうに報告しています。
しかし、何でもかんでもツイートしてしまうツイ廃のため、最近はTwitterを停止して仕事に集中されています。
逆に佐野先生はツイート内容がめちゃくちゃネガティブです。
作品の執筆には命を削っており、だいたい死にたくなっておられるので「大丈夫かな?」と思いながら見ています。
2人を見ていると有名な文豪にも酒飲みや、ネガティブな人間は非常に多かったのを思い出します。
作品の扱っているテーマ的に見ても、「なんだか文豪っぽいな…」と言うイメージを持っています。
佐野先生が一般文芸に進出されると、また評価も違ってくるのかなと思います。
「陰」と「陽」の作風
2人の性格は作風にも現れていて、個人的に住野先生は「陽」、佐野先生は「陰」だなと感じています。特に佐野先生は文章に謎の魔力があるような気がします。
共通項の多い作家だとは思っていましたが、調べてみると刊行数が増えるにつれて個性の違いが際立ってきていました。
多くの作品を読めば、また印象は違ってくるのかなと思います。
おわりに
2人の作家について調べてみました。
若い人に人気があると言うことで、これからも様々な場面で名前を見ることになりそうな2人ですね。
みなさんは2人の作家にどんな印象をもっていますか?
あとこれは個人的な偏見なんですが、この2人が好きな人、三秋縋先生も好きだったりしませんか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
*1:https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784575239058 版元ドットコム『君の膵臓をたべたい』住野よる.双葉社.2015 より引用
*2:https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784048926751 版元ドットコム『君は月夜に光り輝く』佐野徹夜.KADOKAWA.2017 より引用