最近見たアニメ映画の感想【2月】
こんにちは。マタタビです。
最近は2時間くらいでサクッと見れる劇場アニメをよく見てます。
青春ブタ野郎はゆめ見る少女の夢を見ない
あらすじ
梓川 咲太は「思春期症候群」と呼ばれるオカルト的症状に悩まされるヒロインたちを救ってきた。本作では、咲太の初恋相手である牧之原翔子に関する物語が展開される。
この世界に牧之原翔子は2人居る。咲太が恋した大学生翔子と、中学生の翔子である。なぜ翔子は2人居るのか?2人の翔子と接する中で、咲太はある事実に気付き始めていた。
概要
鴨志田一による小説、『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』に始まる青春ブタ野郎シリーズ第6巻を原作とする劇場アニメ作品。
2018年に放送されたTVシリーズの続編にあたる。TVシリーズに続いて、増井壮一監督、CloverWorks制作、音楽は fox capture planが担当している。
感想
「ヒロインのために命を懸けられるか?」と問う物語
TVシリーズからずっと謎に包まれていた牧之原翔子をヒロインとする、物語の中核を担う重要な物語。
初恋の人。最愛の彼女。自分の命。 この物語はその3つを天秤にかける。
主人公の咲太は、これまで自己犠牲の精神で多くのヒロインを救ってきた。それは少々古臭くて、見ていて恥ずかしく感じる姿でもあったが、読者の期待にまっすぐ応えてくれるかっこいい姿であった。
今回はそんな咲太に「ヒロインのために命を懸けられるか?」と問う物語だと思った。でも人間命は一つしかない。どこぞの変態吸血鬼のように、ヒロインのために命をはっても生き返れるというわけでは無いのである。
「どちらのヒロインを救うか?」という問いは、ある意味ヒロインと世界を天秤にかけるよりも残酷なテーマだと思った。咲太がどんな選択をしたかはぜひ本編を見てもらいたい。
『涼宮ハルヒの消失』を思い出して少し懐かしい気持ちになった。
冴えない彼女の育て方Fine
あらすじ
筋金入りのオタクである安芸倫也は、桜の舞う坂道でとある少女に出会う。彼女をメインヒロインとしたギャルゲーを作ると決心した倫也は、人気イラストレーターで同級生の金髪ツインテ幼馴染や、学年1位の人気ラノベ作家の先輩たちと協力しながらゲームを作っていく。しかし、当のメインヒロイン加藤恵には、地味で個性が無いという問題があった。
概要
丸戸史明によるライトノベル『冴えない彼女の育て方』を原作とするアニメの劇場版。TVシリーズ1期2期を経て、今作が完結編となる。
TVシリーズに続いて亀井幹太監督。A-1pitures改めCloverWorks制作となっている。
感想
メインヒロインの物語
TVシリーズは、地味で影の薄い加藤恵がヒロインになるまでの物語でした。
しかし、他のヒロインのエピソードが強く掘り下げられていたため、メインヒロインと呼べるものではありませんでした。
今回の劇場版はそんな恵が完全にメインヒロインの物語と言って過言ではないでしょう。
様々なトラブルでゲーム作りは難航しつつ、時々甘酸っぱいイチャイチャシーンを見せられ、悶絶。恵のめんどくさい部分がこれでもかと描かれていて大変良かったです。
これでもかと焦らされまくりましたが、シリーズ通して大変良い恋物語でした。
フラグタイム
あらすじ
女子高生の森谷美鈴は、3分間だけ時間を止める能力を持っていた。引っ込み思案で話すのが苦手な森谷は、話しかけてきたクラスメイトから逃げるために能力を使っていた。
そんなある日、森谷がいつものように時間を止めて教室を出ると、中庭のベンチで本を読んでいる村上遥を発見。遥はクラスの中心人物で、顔立ちが整っている女の子だ。
森谷は何を思ったのか、時が止まった遥のスカートをめくり、どんな下着を履いているのかを確認。その行動に驚く遥。遥には時を止める能力が通じなかったのだ。
概要
『フラグタイム』は、さとによる漫画作品を原作とした劇場アニメ。
佐藤卓哉監督・脚本の作品で、ティアスタジオが制作。少数の映画館にて期間限定公開された。連載終了から5年の時を経ての映像化。
主題歌はEvery Little Thingの楽曲「fragile」のカバーを起用した。
作品公開中に制作会社が倒産。アニメーター達の報酬未払いが問題になった。
感想
永遠ではない3分間の物語
百合作品。あらすじを読んで「変態じゃん」と思った人も居たかもしれない。
そう、この2人はどうしようもなく変態である。出会いのきっかけはスカートめくりだし、浮気した元カレの頭にパンツかぶせるし、それがきっかけで付き合うし、付き合いだしたら保健室でキスするし、時間を止めて教室で下着姿になったり、廊下でお揃いの下着見せ合ったりと自主規制。
「どうして主人公には時間停止の能力があるのか?」と言う点には全く触れない。
「3分間時を止める」という、少年漫画ならラスボスになれそうな能力を使って、なぜかスカートめくりをする。
しかも公開中に制作会社が倒産した。といういわく付き。
このままほとんどの人に知られることも無く消えていく変態作品でしょう。
以上の点を踏まえて言うのですが、とても良い作品でした。
どうしようもない変態なのに、ものすごい純愛を見せつけてくるので頭抱えました。
透明感がすごくて、もうそのまま見えなくなってしまいそうでした。
「fragile」流された時には「は?それは反則では?」とキレました。
1時間だけの作品なのにこんなに濃厚な作品作んな。制作会社潰れたら素直に推せないじゃんどうしてくれんの?
と言うわけで、百合作品が好きな人にはオススメです。
いや別に私は百合作品が好きとかそういうのではないので勘違いしないでください。
空の青さを知る人よ
あらすじ
高校2年生の相生あおいは、31歳の姉あかねと二人で秩父に暮らしている。あおいは高校を卒業したら音楽で食べていくとベースの練習をする日々。
いつものようにあおいが、お堂でベースの練習をしていると、突然謎の男の子が現れた。その姿は、あおいがベースを始めるきっかけとなった、姉の元カレ金室慎之介(しんの)の高校生の時とうり二つだった。
時を同じくして、秩父に帰ってきた31歳の慎之介。
ミュージシャンを夢見て東京に出ていった慎之介は、音楽を仕事にしてはいるものの高校生の頃とは変わり果てた姿になっていた。
31歳の慎之介と、高校生のしんの。2人の間であおいの心は揺れていく。
概要
CloverWorks制作。アニメ監督の長井龍雪、脚本家の岡田麿里、キャラクターデザイナーの田中将賀で結成されたアニメ制作チーム「超平和バスターズ」が原作を担当した劇場オリジナルアニメ。
同チームによる『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『心が叫びたがっているんだ。』に続く、秩父三部作の三作目。これらは全て埼玉県秩父市を舞台とする作品で、物語の内容に関連がある訳では無い。
プロデューサーには『君の名は。』などを担当した川村元気。声優として俳優の吉沢亮を起用し、主題歌にはあいみょん。音楽は横山克が担当と言う錚々たる面々である。
感想
初恋をやりなおす物語
PVを見た感じやタイトル的に「青春ものかな?」と感じていましたが、総括すると恋の物語でした。
『心が叫びたがっているんだ。』のように音楽の力を前面に押し出してくるのかなと思っていたので意外でした。
高校生の恋と大人になった姉の恋。純粋な高校生のしんのと、東京で現実を見てきた慎之介。大人になった現実的な恋愛観や田舎の現実を、高校生あおいの視点や恋心を通すことで、柔らかくしている印象でした。
そして、吉沢亮さんの演技が良い…。素晴らしいです。
岡田麿里さんの脚本の中では、比較的にシンプルなメッセージの作品だったと思います。
「もっと素直になれよ!」「思いは言葉にしろよ!」「夢諦めんなよ!」と、まぁつまり松岡修造のような作品でしたね。
分かりやすく例えると、夢破れて久々に地元に帰ってきたら元カノに失望されて松岡修造にビンタされる感じです。
大きな絶望や辛いシーンもなく、視聴後の気分も爽やかでオススメです。
もっと熱くなれよ!