【恋い恋いつづり】オタンチン・パンナロゴス【夏目漱石】

今回はオタンチン・パンナロゴスについてのお話。
つまり夏目漱石についてのお話。
先日、Twitterにて「オタンチン・パンナロゴス」という謎の言葉を耳にした。あるいは目にした。
どうやら夏目漱石が好んで使った罵倒語らしい。なんじゃそりゃ
Twitterでバズっていたのは、4月20日に1巻が発売した
藤見よいこさんの 『恋い恋いつづり 文豪からの恋手紙』
文豪が書いた手紙から、その行間を考えて漫画にしたものである。
Web上で読むことが出来るのでぜひご一読。
作中では謎の罵倒語と書かれているが、もちろん由来はあるはず。
自分なりに調べてみた。
オタンチンは江戸の罵倒。おたんこなす。のろま、まぬけの意。それに東ローマ最後の皇帝「コンスタンチン・パレオロゴス」をかけたシャレ。
— マタタビ (@matatabi6785) 2020年4月18日
また1つ役に立たぬ知識を覚えた。
たぶん語呂が良いので使っていたんだろうが、ローマの人物の名前にかけるというのは教養を感じる。罵倒ですら教養を感じさせるというのはさすが夏目漱石。
言われていた奥様自身ですら、よく意味が分かっていなかったのも仕方ない。
私は文豪たちのエピソードや小ネタが大好きなので、こういう本は大好き。
手紙というものも好きなので、他の文豪たちのエピソードも楽しみ。
ところでみなさん、夏目漱石についてはどのくらいご存知だろうか。
文豪。前の千円札の人。『吾輩は猫である』の人。教科書の『こころ』で読んだ。
その通り。
文学部を出たが、私の知識も似たようなものである。
みんながみんな夏目漱石や太宰、芥川を読んでいるわけでは無い。
そこで読書案内。
Kindleなら安易に読めるし、122作品を収録した全集を200円で買えるのでデータの本棚に忍ばせておくのもオススメ。
「どんな作品があるの?」という方には、芥川賞作家の奥泉光さんが書いた『夏目漱石、読んじゃえば?』(河出文庫)をオススメ。
中高生向けの夏目漱石読書案内で、とても分かりやすい好きな本です。
図書館にもきっと置いてあるはず。

夏目漱石の小ネタと言えば、「I LOVE YOU」を「月が綺麗ですね」と訳した有名な逸話が残っている。真偽は定かではないが、とても素敵な話だ。
ちなみに『浮雲』で知られる二葉亭四迷は「I LOVE YOU」を「死んでもいいわ」と訳したらしい。
だからもし、月が綺麗な日に恋人から「月が綺麗ですね」と言われたら「死んでもいいわ」と返すべきだ。
私には使う予定がないので後世に託すとする。
「月がきれい」というオリジナルアニメがございまして……
泣ける作品なのでまたどこかで紹介したいですね
