太宰治はどうして異世界転生するんですか?
どうして太宰治は異世界転生するんですか?
するというか、させられている
月刊少年チャンピオン12月号より、『バキ外伝 烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ』の連載が始まりました。
何の話だよッッ!!
間違えました
最近、太宰治と異世界転生についての記事を読みました。
面白かったので「なぜ太宰は異世界転生するのか?」について、少し自分なりにも考えてみたいと思います。
つまり、今回はふざけた記事です。
太宰治、異世界に送り込まれがち
先日、太宰治が転生する物語に関して、少し話題になっていました。
種類がたくさんあるわけでは無いですが、それぞれ個性が強い。
まずはそれぞれの作品を確認していきましょう。
『太宰治、異世界転生して勇者になる ~チートの多い生涯を送って来ました~』
太宰が入水自殺で心中した後、目覚めたら異世界にいて、勇者として”魔王”川端康成を倒しに行く話。
情報量が多い
太宰は異能力の力で不死身らしい
『転生!太宰治 転生して、すみません』
太宰が入水自殺で心中した後、目覚めたら現代にいて、芥川賞パーティに殴り込む話。
だいぶはっちゃけたな
2巻も出てるらしい
『異世界失格』
太宰が入水自殺で心中しようとしたら、突然現れたトラックにはねられて異世界転生する話。
何でだよッ!!
意地でもトラックで転生させるところ好き
太宰治と芥川賞について知るともっと面白いかもしれん(知らんけど)▼
どうして太宰治は転生させられるのか?
亡くなっているから
昔の人なので、太宰治はもちろん故人です。
「異世界転生」において重要なのは、まず「主人公が死ぬこと」。
実在の人物を使うなら、亡くなるエピソードがあれば描きやすいです。
太宰は老衰したとかでは無く、比較的に若い方。さらに亡くなる時のエピソードが、「心中」で「入水自殺」。とても印象的で、この辺りは太宰を良く知らない人でも知っているほどです。
「異世界転生」させるなら、とても導入が書きやすい人物と言えるでしょう。
キャラクターになっているから
太宰治は歴史上の人物として扱われるだけでなく、フィクションの「キャラクター」として扱われる時があります。
例えば、「ツンデレ」「学級委員長」などの言葉を見ると、ある程度キャラクターが想像できますよね。
では「太宰治」という言葉はどうでしょうか?
「自殺」「ネガティブ」「鬱」「作家」……
なんとなく「太宰治」にもキャラクターが想像できると思います。
例えば前述した三作全てにおいて、太宰は転生したことに絶望してもう一回死のうとしています。
「太宰治は異世界転生したらとりあえずもう一度死のうとするだろう」
驚くことに、どの作者もそう考えたわけです。
これはこれまで残されてきた太宰のエピソードや、作品群、文学研究、太宰治に関するフィクションが作り出したイメージが共有されていると言えます。
こうして「太宰治」というキャラクターを題材にして物語を作ることが可能になり、太宰は異世界転生したということです。
ちょっと待った
?
別にわざわざ異世界転生しなくてもいいのでは?
太宰治ほどの酔狂が異世界転生しないわけないだろ
??????
おわりに だって異世界転生したら面白いじゃん
仮にあなたが「文豪が異世界転生した作品」を書こうと思ったとします。
誰を主人公に選びますか?
芥川龍之介? 中島敦? 宮沢賢治? 森鴎外?
違いますよね。
つまり、そういうことです。
納得いかねええぇッ