マタタビのみかん箱

月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。

マタタビのみかん箱

ペンと本に、みかんを添えて
武田綾乃先生の講演会に行ってきましたれぽ

武田綾乃先生

講演会れぽーと
【読書】大学生へのおすすめ本 展示の記録

おすすめ本

展示記録
クソデカ文学「クソデカ羅生門」のマジ半端ない風情を読み解く。

クソデカ羅生門を

読み解く
注目ボードゲームまとめ

注目ボードゲーム

まとめ

【祝!アニメ化決定】ライトノベル『86-エイティシックス-』ってどんな話?

f:id:matatabi6785:20201130032757p:plain

今回はアニメ化が発表されたライトノベル『86-エイティシックス-』について。

私の好きなライトノベルのお話。

*1

f:id:matatabi6785:20200528171847p:plain

『86ーエイティシックスー』安里アサト.KADOKAWA.2017

 

 

物語について

 あらすじ

『86-エイティシックス-』は電撃文庫より刊行されているライトノベル。既刊8巻。2018年には、『このライトノベルがすごい!』において新作1位、総合2位を獲得。シリーズ累計発行部数は50万部を超えています。

 

架空の国家、サンマグノリア共和国を舞台に、戦場で戦う若者たちと若き司令官の姿を描きます。

大筋はミリタリーものなのですが、SF要素も多いです。

 

隣国の「帝国」が送り込んできた無人機「レギオン」との戦闘が日夜繰り広げられる中で、サンマグノリア共和国も無人機を投入して応戦していました。表向きは。

 

実際は国に85ある区画に、架空の86区画目を作り、犠牲になっても問題のない若者たち(エイティシックス)を機械に乗せて戦わせていたのです。

誰にも存在を知られぬまま、死と隣り合わせの戦場で戦う少年少女たち。そのリーダー格である少年・シン。

そして姿も知らない86たちへ、遥か遠方から指示を出す指揮制官(ハンドラー)の少女・レーナ。

この二人を中心にして物語が展開されていきます。

 

著者について

著者の安里アサトさんは、2016年に本作で第23回電撃大賞《大賞》を受賞。

現在はシリーズ化し、最新刊Ep.8「ガンスモーク・オン・ザ・ウォーター」までで既刊8巻を執筆しています。

ガーターベルトと操縦性の悪い機体を愛しており、作品に反映されています。

 

イラストを担当するのはしらびさん。ライトノベルでは『無彩限のファントム・ワールド』『りゅうおうのおしごと!』などのイラストを担当し、『このライトノベルがすごい!』イラストレーター部門では2019・2020年共に連覇をしています。

 

メカデザインは別でⅠーⅣ(アイフォー)さんが担当しています。

 

おすすめポイント

多様なテーマが盛りだくさん!

「機械」と「戦争」だけでも大きなテーマを含んでいるにも関わらず、そこへ更に血統や外見による人種差別や、種族による固有の能力など、難しいテーマが詰め込まれています。

内容がとても濃密で、考えさせられる場面も多かったです。

そういった部分をうやむやにすることなく、まとまりをもたせて描き切っているのがこの作品の素晴らしいところだと思います。

 

魅力的なキャラクター達と手に汗握る戦闘描写

少しテーマが重いので「難しそう」と思われそうですが、魅力的な86たちの兼ね合いがつり合いを持たせてくれます。

軍人らしい皮肉の聞いた言葉選びも面白いです。

「ファッキン・グローリー・トゥ・スピアヘッド・スコドーロン!!」という掛け声も個人的に好きです。

 

戦争ものなので、もちろん機械による戦闘描写が含まれます。といっても、ガンダムのような人型の機械では無く、多脚式の機械です。

無人機「レギオン」に対して、主人公たちが乗り込むのが「ジャガーノート」です。

 

*2

f:id:matatabi6785:20200528182140p:plain

https://hobby.dengeki.com/news/411124/

 

 

前述した通り作者の好みで操縦性能がとても悪いのですが、そこを技術でカバーする登場人物たちの姿がかっこいいです

こういった作りこまれたメカの戦闘描写に加え、魅力的なキャラクターたちの掛け合いもしっかり描かれるので、それぞれの戦闘に感情が高ぶります。

 

 

どうしてシンは戦場で生き残れているのか?

どうしてレーナは若くしてハンドラーに任命されたのか?

戦争に勝つことは出来るのか?

 

シリーズものですが1巻は単独でまとまってもいるので、「アニメまで待てない!」と言う方はぜひ一度読んでみてください。

安里アサト(著) しらび(イラスト) 電撃文庫

 

アニメについて

anime-86.com

制作スタジオ・監督

制作はアニプレックスを母体とするA-1Pictures。

数多くの作品を制作していますが、最近では『ソード・アート・オンライン』シリーズの制作で有名です。

 

監督は石井俊匡(いしいとしまさ)さん。

調べてみたところ、制作進行や演出は数多く担当されているようですが、テレビアニメの監督は初のようです。

 

アニメへの期待

個人的に「86-エイティシックス-」のアニメは、劇場版で見たいと思っていました。特に1巻は長さ的にも劇場版向きの内容だったからです。

テレビシリーズとなると1~2巻が描かれるかもしれません。本編で大きな区切りがあるのが2巻までだからです。

 

かっこよく動き回るメカと戦闘描写、レーナの可愛さがどう描かれるのか大変期待しています。

出来れば、話をカットしたり、原作を無視するようなことがないことを祈ります。

それでも同じ電撃文庫であるSAOの成功を考えれば、期待は大きいです。

 

どんな作品になるのか、待ち遠しいですね。

*1:https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784048926669 版元ドットコム『86-エイティシックス-』安里アサト.KADOKAWA.2017

*2:https://hobby.dengeki.com/news/411124/「メカ好きは必見!2017年一番のエンタメノベル『86―エイティシックス―』第2巻が発売!記念キャンペーンも開催!!」より引用