逆オイルショックについて考える
4月21日深夜、原油価格が0になったとTwitterが沸いていた。
しかし、だからと言ってどんなことが起こるのか全く分からない。
自分なりに少し調べてみることにする。
原油のことはてんで分からんが、何かヤバいことが起きていることだけが分かる。
— マタタビ (@matatabi6785) 2020年4月20日
私の持つ原油の知識なんて、アラブに石油王が居ることと、大抵のOLは石油王と結婚したがっていることくらいである。
どうして原油価格は下がったのか?
まず、輸出国について知る。
3番目がサウジアラビア。そしてサウジアラビアが主導するOPEC(石油輸出国機構)がある。
2020年4月現在はカタールとエクアドルが抜けて13カ国になっている。
この上位3国の順位は変動が激しいのでトップ3と考えておく。
このOPECと非加盟の主要産出国を合わせてOPECプラスと呼ぶ。
そして今回の一番大きな要因は世界を騒がす例の感染症である。
感染爆発 → 活動自粛 → 原油需要減 → 価格低下
原油の需要が減ったらどうするか。仕方ないから生産を抑えるしかない。
こうしてアメリカが減産を提案し、サウジアラビア、ロシアと共に協調減産が実現する……かに思われたのだが。
サウジアラビア「一緒に減産しましょう」
ロシア「嫌です。生産します」
こうして2大国の交渉は決裂。
そもそもこの2国は石油輸出国として「影響力を持ちたい」という思いがあり、隙あらば主導権を取り合う。つまり仲が悪い。
ここでサウジアラビアがキレる。
サウジアラビア「じゃあこっちも生産します」
ロシア経済に打撃を与えてやろうと価格戦争が勃発。
需要が無いのに2国が生産を続けて価格を下げまくるチキンレースが始まった。
世界各国は「喧嘩してないで仲良くして!」と泣いていた。
作りすぎた原油はどうなるのか?
そうこうして最終的に4月13日に協調減産が合意。
だが時すでに遅し。
生産しまくっている間に需要はさらに下がり、作りすぎた原油を貯蔵する場所が無い。
「ちょっと油作りすぎたんで海に捨てます」というわけにはいかない。
水道に油を流してはならない。
重要なのは、減産は合意したが実行されるのは5月1日からということ。
それまでは生産しすぎた石油を振り分けるのに追われる。
「誰でもいいからみんな貰ってくれー」という状況なのだが、前述した通りもう原油を貯蔵する場所は無い。
家に置くところが無いのにグッズを買うのは限界オタクくらいである。
減産を決めたは良いが、石油に収入を依存している国は生産せざるおえない。
このままでは、最低限の供給でも消費とつり合いが取れない可能性がある。
そして誰も原油を買わなくなった。
生活にはどんな影響が出るのか?
実際に私たちの生活にどんな影響が出るのだろうか。
みんな「ガソリンが安くなる」と言っているが、それだけだろうか。
まず歴史上のオイルショックを振り返る
第1次オイルショックは、1960年(中略)原油価格は1バレル(159リットル)3ドルから一挙に4倍、11ドルから13ドルに引き上げられ、日本経済は原油コストの上昇と購買力の削減により、不況局面に入っていく。
第2次オイルショックは、1978年のイラン革命をきっかけとして生じ、原油価格は13ドルから32ドルに騰貴した。2つのオイルショックにより、3ドルから32ドルに10倍以上値上がりした。日本は、それを契機に、スタグフレーション(Stagflation = Stagnation + Inflation ―不況+インフレ)
第2次オイルショックでは、トイレットペーパーが売れまくったことで有名である。
いずれも原油価格の高騰が原因となる。
そのため、今回の事例とはまったく逆。
区別するため今回のものを逆オイルショックと表記する。
いずれ第三次オイルショックという名前で教科書に載るかもしれない。
逆オイルショックなので、みんなトイレットペーパーを返品する。
とか言う話ではない。
重要なのは、原油価格は物価に与える影響が大きいということ。
今回は物価が下がるので、不況+デフレという構図になる。
しかし、現状日本はスタグフレーション(不況+インフレ)に入るという意見がある。
今回の件で物価は中和されるかもしれないが、どちらにせよ世界的には恐慌に入ることになる。
軽い気持ちで調べたが、とても難しい内容だ。疲れたので今回はここまで。
これからのことを考えると、経済について勉強しておく必要があるのかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。